217 名前:siro 投稿日:2003/ 6/19 1:42 >>1

こういっては見も蓋も無いのですが。

というのは、自分が感動してこれはいいドラマだと思う、それと世間でそのドラマの視聴率が高い・・この二つに何かしらの関連があるのか、ありはしないのではないのか?と。マトリックスで感動して、その10分の1の観客動員数の映画で同じくらい感動する。そしてそれを誇らしげに吹聴する。誰も低観客動員数だからといってマトリックスと比較してバカにしたりはしない。当人も気恥ずかしい思いもしない。予算も違う、タイプも違う映画だったらなおさら。映画ではそんなことが当然なのに、どうしてことドラマになると視聴率を持ち出して(しかも映画の観客動員数に比べたら、視聴率の差なんて微々たる物に過ぎない。30%と5%の差でさえ6倍。映画だったら、ましてやいろいろなタイプの作品があるのだから、これくらいの差なんてざらだ)数字を取っただのとらないだの騒ぐのだろう。映画と同じ映像作品、しかも同じく芸術的作品、大衆路線と、いろいろなジャンルがある、にも関わらず。小説を例に出しても、推理小説や大衆文学の類と、純文学作品を十把一絡げにして、純文学作品を大衆文学と比較して”低売上”だとけなす評論家など一人もいない。だがドラマ評論家は、それをやっている連中がゴロゴロいる。ましてや世間おや。ドラマだって多様さにおいては小説とおなじだろうに・・と思うのだが。
そして低視聴率の作品をいいと思って、みんなに吹聴することを気恥ずかしく思ったり、視聴率が30%の作品が、視聴率5%の作品の6倍面白いのだろうと錯覚する(実際はそんなことは無く、5%の作品と同じ程度に、その30%の作品に感動する人が全体で6倍いるに過ぎない、つまり面白い、感動した度合いはおなじで数だけ違うという可能性も考えられる)そうすると個人の視聴者にとっては、視聴率なんて全く関係の無いことになる。確かに自分が好きな役者の出演作や、好きな脚本家が書いた作品が余りにも低視聴率だったら、(ホされた)彼らの作品がこれから見られなくなるかもしれないということが考えられるので、一応気にする・・ということも考えられるかもしれない。だがそこまで考える必要の無い、手堅くそこそこ視聴率を稼いでいる人たちだったら、そんな気にすること無いんでないかい・・・と思えてくる。

思うに、ドラマというのはタダだから、”深さ”というモノがカウントされないのではないか。これが金を払うコンテンツだったら、ディープなファンは映画、レンタル作品のどちらも見たり、映画を何回も見たり、或いは関連グッズを買ったりするので、製作者は”ハマリ具合”を計算できる。ところがドラマはせいぜいレンタルが関の山。だからディープなファンが多いがメジャーではない作品が、映画と違って、相対的に不利なんではないかと。
だけどドラマdvdの売上は伸びてるようだし、スカパーも伸びている。これからはブロードバンド時代でもある。いずれは映画のように、個人の出費(人によってまちまち)x購買者数でドラマの評価が下されることと思う。いままでのように視聴率のような単一の数ではなく。

だからドラマの視聴率が過去と比べて落ちていようと、別にいいのではないかと思う・・・ドラマの質が落ちていれば大問題なんだけど。
もしそう(ドラマの質が落ちている)なのだとすると”ドラマの質はなぜ落ちた?”というタイトルに替えるか、或いはそういったタイトルの、新しい兄弟トピを立ち上げる、というのも妙手かもしれない。

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