413 名前:siro 投稿日:2003/12/11 22:57 >>1

視聴質

http://www.bpo.gr.jp/bpo/f-kenkai.html


日本テレビが、視聴率至上主義に対する批判を避けるため、”視聴質”を提言したらしい。今までこのトピなどで訴えてきたことに近い内容のような気がする。

しかしいくら視聴質の測定基準を定義したところで、”高視聴質”の番組のスポンサーになることが、スポンサーにとってメリットにならなければ、彼等は何の食指も動かさないだろうと思う。

環境に配慮した商品というのは、たとえそのためにその製品がコスト高になろうとも、良心的な企業だと皆に思われるので、イメージアップ効果がある。それと同じく、視聴率はよくないかもしれないが、あとになればなるほど記憶に残る、何回でもみたくなるような、消費者にとってコストパフォーマンスのよい、良心的な番組になればなるほど、高視聴質となるような測定基準をつくって、その高視聴質を取った番組のスポンサーとなることが、その企業にとって誇りとなるような世の中になるようにしなければならない。

でも、どうやって視聴質を決めるかだが・・・難しい。一番わかりやすいのは、ビデオの録画、視聴者からの反響のメール、DVDの売上、レンタル回転率を加味することだろうが。ビデオ録画を計測の方法は、番組の最後に懸賞コーナーを設けて、アタリをかなり高額な商品にすれば、応募のはがきの多さで、おおよその録画世帯が割り出せる。でもメールの反響をのぞいて、それらはあくまで、”真の視聴率”に近づけるという趣旨であって、”深さ”という、真の視聴質にはなってない。何回見ても楽しめる、消費者にとってコストパフォーマンスのよい番組ということは、逆に生産者側にとっては、割に合わない番組ということになる。そんなに飽きずに何回も見られるより、さっさと飽きて、新しい自分の提供番組に目移りしてくれた方がいい。だが、その”はまり具合の深い番組”で、固定ファンがたくさんつけば、話は別だろうが、だが固定ファンがついて喜ぶのは役者、脚本家、テレビ局のみ。スポンサーは関係ない。この役者が出ていた前のドラマがよかったので、同じ役者がでている新番組に期待する人はいても、このスポンサーがついていた前の番組はよかったので、今度、同じスポンサーがついている番組を期待する・・という人はいない。

視聴質とは別に、視聴率至上主義を中和する最も簡単な方法は、レンタルビデオ、DVDにも、オープニングなどで、提供の企業の名前を画面に出すことだろう。もちろん放映時と同じスポンサーを。そうすれば、たとえ本放送時に視聴率が低いような番組でも、元のレンタルビデオの高回転率、あるいは、ああ、この会社は、こんないい番組を提供していたんだ・・・と人々が感心することを見越して、優秀なスポンサーがつくかもしれない。または、本放送時にスポンサーにつけば、レンタル、DVDの利益を分配して受け取ることが出来るようにするとか・・・・とにかく、現在、レンタル率など、ソフトコンテンツで儲かるのは、権利を持っているテレビ局のみ。スポンサーは、本放送時の視聴率が、払った金に見合っているかどうかがポイントであって、放映後に、跡形も無くブームが廃れようが、逆に、世間に火がつこうが、アジアで静かなブームとなろうが、全く関係ない。これじゃ、流行りモノのだろうが、一過性だろうが、視聴率にしか興味を示さない姿勢はかわらないだろう。とにかく民放は、スポンサーに食指を動かしてもらわないと話が始まらない。それが宿命なのだから、だからせめて、視聴者が見たいような番組と、企業がスポンサーになりたいような番組を、一致させることが必要だ。